ETFとは?
ETFは「Exchange Traded Fund」の略称で日本語では上場投資信託と言われています。
上場している、ということは株式と同様に証券取引所で売買が行われるということになります。
ETFの特徴
証券取引所でやり取りが行われるということは、価格の上昇や下落の判断がリアルタイムで確認できるということになり、ETFの特徴のひとつとなります。
ETFは裏付けとなる資産(投資信託)を保有し、その資産は信託銀行に保管されており、万が一組成会社が倒産しても投資した資産は守られます。
上場しているかどうかの違いがありますが実態は通常の投資信託と同じで、1銘柄の中に複数の金融商品が組み込まれているため1銘柄に投資するだけである程度の分散投資が可能といえます。
普段私達が何気なく目にしていたり聞いたことがあるような株価指数(日経平均やTOPIX、JASDAQ、米国のS&P500など)、商品価格、商品指数などに連動するようにつくられた、取引所に上場している投資信託です。
証券取引所について
証券取引所は、日本国内であれば下記の4つとなります。
- 東京証券取引所(東証)
- 名古屋証券取引所(名証)
- 福岡証券取引所(福証)
- 札幌証券取引所(札証)
米国であれば下記の4つとなります。
- NYSE(ニューヨーク証券取引所)
- NYSE Arca(旧アーキペラーゴ)
- NYSE American(旧アメリカン証券取引所)
- NASDAQ(ナスダック証券取引所)
実際に私達のような一般人、個人投資家は証券会社を通して売買を行うため特に意識する必要はありません。
ETFと投資信託の違いってなんなの?
ETF | 投資信託 | |
---|---|---|
上場・非上場 | 上場 | 非上場 |
購入場所 | 証券会社 | ファンドごとに異なり 証券会社、銀行、郵便局など |
取引可能時間 | 証券取引所の取引時間 | いつでも可能 |
手数料 | 低い | ファンドによる |
信託報酬 | 低い | ファンドによる |
価格の変動 | リアルタイム | 1日1回 |
配当金の再投資 | 自分で行う必要あり | 自動で可能(再投資型) |
ETFと投資信託の違いについては、主に上記の通りとなります。
その他の違いについてもみていきましょう!
価格の乖離がおきる可能性がある
証券取引所で売買されるときの市場価格と投資信託としての基準価格の2つの価格が存在するため、投資信託の価値とされる基準価格と市場の需給で決まる市場価格が乖離してしまう可能性があります。対象のETFの出来高が少ないほど基準価額と取引価格の乖離が大きくなる可能性が高いです。
ETFへの投資を行う場合は対象銘柄の乖離率についても計算に入れる必要があるということを忘れないようにしましょう。乖離率についてはできるかぎり低いことが望ましいです。
分配金は自動的に再投資されない
ETFの分配金は決算時に支払いが行われます。
投資信託は、分配金がある場合「受取型」と「再投資型」の2種類から選べます。
ETFの場合は受取型の分配方式となるため、複利の力を活かすためには分配金を自ら再投資する必要があります。
自動積立投資ができない場合がある
分配金の手動での再投資がめんどくさい、というのが正直なところかなぁと個人的にはおもっています。
SBI証券 | 米国株式・ETF定期買付サービス のようなサービスを利用することで積立運用も可能です。
現状ですと、つみたてNISAの対象銘柄となっているETFが少ないという点については要注意かと思います。
運用管理費用(信託報酬)などのコストが安い
ETFの魅力はなんといってもこちら、コストが安い点になるのではないでしょうか!
私のおすすめの投資信託の1つであるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の信託報酬は
0.0968%(投稿時点)となっています。
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(通称:本家VTI)の信託報酬は0.03%(投稿時点)となっております。
信託報酬が安いと何が嬉しいのか
ETFや投資信託は基本的には長期で保有、運用していくため
保有し続けている限りはずっとかかり続ける費用となるため信託報酬は可能な限り低くおさえるほうが良いと言えると思います。
※ただし、信託報酬の安さだけで銘柄を選ぶことは避けてください。必ず、銘柄の特性・過去の基準価格の推移や未来に見込まれるリターンはどうか、ということをちゃんとけんとうする必要があります
おすすめのETFはあるの?
ETFも株式や投資信託のようにたくさんの銘柄があります。
そんな中からおすすめの手堅く人気のETFを紹介します。
- VTI:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
- VOO:バンガード S&P 500 ETF
- VT:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
はい。バンガード。全部バンガード!
安心と信頼のバンガード社についてはいつか記事にしたいですが、一旦はwikipediaより引用致します。
バンガード・グループ(The Vanguard Group, Inc.)は、アメリカ合衆国の登録投資顧問・資産運用会社。ペンシルベニア州に本社を置く。
ブラックロック、ステート・ストリートと並ぶ世界最大規模の資産運用会社であり、世界初のインデックス型投資信託(インデックスファンド)を個人投資家に提供した。2020年1月31日時点の運用総資産額は7.1兆米ドル(約765兆円)だった。ブラックロックに次ぐ、世界2位の投資信託および上場投資信託(ETF)の提供者である。投資信託とETF以外にも証券サービス、ファイナンシャル・アドバイス・サービス、教育資金サービス、など数々のサービスを提供している。
出典: バンガード・グループ | wikipedia
インデックス型投資信託の産みの親で初心者個人投資家からベテラン投資家まで広く信頼されている世界最大級の運用会社の1つになります。
VTI:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
VTIはCRSP USトータル・マーケット・インデックスとの連動を目指して運用されるETFとなります。米国の約4000銘柄を対象としているためこの1つで米国市場全体への分散投資を行うことができるといえます。
商品名 | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
証券取引所 | NYSE Arca |
基準価格 | $192.690000 |
出来高 | $4,755,411 |
純資産総額(百万米ドル) | 276,266.61 (2022/11/30) |
経費率 | 0.03% |
乖離率52週平均値 | 0.01% |
VOO:バンガード S&P 500 ETF
VOOはアメリカの優良企業500社の株価を指数とするS&P500との連動を目指して運用されるETFとなります。VTIが4000銘柄であるのに対してその中の優良な500銘柄に絞られた商品とも言えるかもしれません。
商品名 | バンガード S&P500 ETF |
証券取引所 | NYSE Arca |
基準価格 | $353.860000 |
出来高 | $4,533,074 |
純資産総額(百万米ドル) | 278,645.40 (2022/11/30) |
経費率 | 0.03% |
乖離率52週平均値 | 0.01% |
VT:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
VTはFTSE社提供の全世界株式指数との連動を目指して運用されるETFになります。
投資信託のオルカンに似たような方針ですね。
商品名 | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF |
証券取引所 | NYSE Arca |
基準価格 | $86.800000 |
出来高 | $3,897,878 |
純資産総額(百万米ドル) | 24,926.44 (2022/11/30) |
経費率 | 0.07% |
乖離率52週平均値 | 0.08% |
初心者にもおすすめのETF投資方法はあるの?
個人の感想にはなってしまいますが、ETFを都度都度自分の手で購入するのは意外とめんどくさい、手間、と感じてしまいます。
普通の投資信託のように積立設定ができるのが私としては理想なのでSBI証券の定期買付サービスの利用をおすすめします。
まとめ
- ETFは証券取引所で売買される、上場投資信託です
- おすすめのETFはVTI、VOO、VTのバンガードグループのものが手堅い
- ETFと投資信託の違いはそこまでないが、複利の力を活かすための購入は少し手間
- 積立運用のためSBI証券の定期買付サービスを利用するのがオススメ
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